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【オススメアニメ】京都の誇り、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の魅力。(感想・あらすじ)

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まえがき

涙が止まらない、感動的なストーリー
目を奪われる、美しい絵
感情を揺さぶる、素敵な音楽

 

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』という素晴らしい作品を生み出した京都アニメーションは、京都の誇りです。

 

清水寺や金閣寺といった歴史的建造物、
嵐山や天橋立といった世界に誇る景色、
和菓子や茶道、舞妓といった伝統文化、
そこに並び立つは、京都アニメーション。

 


本記事では、各話毎のあらすじと、想いの丈を記しました。

本ブログではネタバレをできるだけしないように心がけておりますが、今回に関してはそれは不可能でした。

手紙をテーマにした作品の感想を記すにあたり、深いところまで触れずにはとても書けませんでした。

しかし、どんな話であったか知った上でも、十分過ぎるほど感動できる作品であることに疑いの余地はありません。

 

どうか、この記事が、1人でも多くの方にとってこの素晴らしい作品に触れるきっかけとなり、既にご覧になった方にとって改めてこの作品を噛みしめる一助となることを願ってやみません。

 

過去、最長の記事となります。
単なるあらすじ紹介の記事ではありません。
心から感動した、その想いを綴った文章、拙いですがどうか最後までご覧ください。

 

 

第1話・2話 ヴァイオレット・エヴァーガーデンという女の子

「愛してるを知りたいのです」


家族がいない孤児で、戦争のための道具として拾われたヴァイオレットが出会ったのは、初めて自分を人として認め、名前を授けてくれたギルベルト少佐。

感情というものを知らず、まさに道具として育った彼女に、少佐はかけがえのないものをいくつも与えた。

その少佐が、戦いの最中、命を落とす直前に言った「愛してる」、その意味を知るために、ヴァイオレットは手紙の代筆業に就く…

そして、この仕事を通して、人々の感情と向き合い、理解し、成長していく…

 

あらすじはこんなところだろうか。

 

「愛してる」を知るための物語。


戦争という重い背景、ほとんど奴隷と言っていい孤児に対する扱いの闇、そしてそれらが生み出した感情を知らない女の子。


そう、健気なのだ。


見ている方は同情もするし、心配もする。
彼女の幸せを願わずにはいられない

 

「彼女に幸せになってほしい」、
その思いが、どこか爽やかな、晴れやかな気持ちを生じさせる。

 

重い背景がもたらす、彼女の幸せを願う気持ちが、

逆に物語を見る者の心から重さを取り払うのだから、

見事であるとしか言いようがない。

 

そう、この章の結びを記すとすれば、
このアニメを見れば、きっと誰もがヴァイオレットのファンになる
そんな魅力を持った女の子が主人公だ。

 

 

第3話 ヴァイオレット、初めての『手紙』。

戦争で両親を失い、その責任を感じて自暴自棄になっている兄と、

そんな兄を救いたい妹。

 

そう、言いたくても言えないことは、文字にすれば伝えられることもある。

そして、伝えなければ分からないこともある

兄を救うことができるのは、残された唯一の家族である、妹だけなのだから。

妹の想いが兄に届いた瞬間、涙を流さずにはいられない。

 

兄妹を救った手紙こそ、

多くの人の心を癒すヴァイオレットが書いた、初めての『手紙』。

 

 

第4話 『裏腹』

大好きだった幼馴染に想い届かず、そのことに縛られ、

心配する家族に対して本音とは裏腹な態度しか取れない女の子。

 

心から娘の幸せを願う親と、それに気付きながらも幼馴染との一件から素直に想いを受け取れない娘のすれ違い。

言葉が、手紙が、親娘を結ぶ。

親が子どもを想う気持ちは、見る者の心をいつだって揺さぶるのだ。

 

 

Extra Episode 人々の心を癒す恋文。

オペラ歌手からの手紙作成依頼。
それは、代筆ではなく、歌詞の作成依頼だった。

 

ヴァイオレットに与えられた仕事の依頼内容は、

 

全ての女性が共感し、
全ての男性が共感する恋文

 

そう、その恋文は、戦争で傷ついた人々の心を癒す、オペラの歌詞。

 

そして、その難題を解くカギは、
依頼者の、戦地から帰って来ない愛する人への想いと、
戦争によって、行き先も、戻る先も失った、愛が込められた手紙の数々。

 

そして、ヴァイオレットの、少佐への想い

 

書き上げられた恋文は、見事な歌声とともに私たちに届けられる。

文学的な表現でありながら、とても素直で、ものすごい速度で染み渡っていく。

 

これを書き上げたヴァイオレットは、「まだ他の人の気持ちを掬い上げただけにすぎない」と言う。

彼女の中で、「まだ自分の言葉ではない」という気持ちがあるのだろう。

愛を知らなければ、他の人の愛を掬い上げることなんてできないというのに。

彼女は気づいていないだけだ。
そう、そういう意味で、彼女が、

 

「きっと"愛"を知る日がくるのだろう」

 

 

第5話 離れる側の気持ち、離れられる側の気持ち。

結婚する予定の王子様の本当の気持ちが分からず、不安が抑えきれない14歳の姫と、彼女を生まれる前から支えてきた乳母。

 

婚礼衣装に身を包み、自分の元を離れ嫁ぐ姫。

その姫が、立派に、誠実に、本心を自分の言葉で語ったときの、乳母の涙が、全てを物語っている。

言わなければ分からないこともあるし、言わなくても分かることもある

そう、育ての親が、どれだけ姫のことを想っているかは、言わなくても分かること。

 

 

第6話 飾らない姿が、1人の少年を救う。

行方不明の父親を追いかけて自分を置き去りにした母親に縛られ、塞ぎ込む少年。

 

ヴァイオレットのおかげで母親の呪縛から解き放たれ、自分の夢を語る少年の表情には、

「素敵」

という言葉が相応しい。

 

彼が、ヴァイオレットともう一度星空の下で一緒に星を眺められることを願おう。

 

 

第7話 神様にも、奪えないもの。

病気で妻を亡くし、娘と2人で暮らすも、その娘さえも亡くした劇作家。

 

「あと何千回でも、お父さんと呼ばれたかった」

 

娘と同じ髪色をした代筆サービスの女の子が思い出させてくれた、本当の気持ち。

神様は彼の大切なものを奪った。

でも、彼の心までは、奪えない。

いつまでも色褪せない、大切な人の姿。

 

 

第8話 過去と現在の狭間で

「人との関わりの中で、愛情を知る。」


それはつまり、軍人としての人を殺めてきた行為が、

殺めた人々の「いつかきっと」を奪い、その人々が受けたであろう愛情をも奪った

ということを知ることに他ならない。

 

そう、戦争で多くの命を奪った彼女が、愛情とは何かを知ることは、決して美談で終わる話ではないのである。

 

 

そして、過去に苦しめられる彼女を救えるのは、たった1人、少佐だけ。


そう、その唯一の救いでさえ、もう過去となってしまったのである…

 


彼女がしたことは許されることではない


しかし、それは彼女が望んでしたことでもない


ただただ彼女の幸せを願うだけのことが、とても難しい。

 


「燃え上がる」彼女に押し寄せる、喪失感。

愛情を理解したからこそ押し寄せる、喪失感

得難く、尊いものだと知ったからこそ、失ったときの悲しみは…

 

「命令を、命令をください…」

 

 

9話 『ヴァイオレット』の名に相応しい女性

中佐の、「彼女は何も失っていない」という言葉の意味。

 

初めて受け取った、同僚からの手紙。

ヴァイオレットじゃなきゃダメなんだ、という代筆の依頼。


手紙が持つ、人を幸せにする力。

 

先程、彼女を救えるのは少佐だけ、そう言ったが、そうではなかった。

 

彼女を救ったのは、彼女自身だ。

 

彼女が誰かのことを想ってしてきたこと、それらが彼女を救った

 

このことは、私たちに大きな、大きな希望を与えてくれる。

誰だって、目を背けたい悲しみや不安、恐怖に苛まれることがあるだろう。

それを乗り越えるには、周りの人の力、いや、正確に言えば、自分が大切にしてきた周りの人の力がいる。

私も、立ち直れないような悲しみに何度か遭遇した。

そのとき私を救ったのは、家族であり、友人であった。

紛れもなくその人達は、私が大切にしてきた人達だったのだ。

 

 

ヴァイオレットに自身を重ね合わせて想う。


「あなたは生きていていいんだ」と。


そして、更に想う。


「あなたは、ヴァイオレットの名に相応しい女性だ」

 

 

第10話 人形のようで、人形でない。

病に冒され、そう長くない母親と、その娘。
父親を戦争で亡くしている娘は、まだ幼いにも関わらず、広い屋敷で、独りぼっちになろうとしていた…

 

幼い娘との残り少ない大切な時間を割いてまで書かれた手紙。

それは、時を超えて1番大切な人へ届けられる想い

綴られた文字は、時を超えられる

この世界を去った後でも、大切な想いを届けられる。

手紙とは、なんと素晴らしいものであろうか。

 

そして、仕事を終えたヴァイオレットが見せた涙。

 

「ずっと我慢していました」

 

涙を堪えていたのは、任務中だからか。


いや、違う。
幼くして母親をこれから失うであろう、小さな女の子のことを慮ってのことだろう。

 

彼女は、人形の様に美しく、人形ではない。
とても、温かい。

 

 

第11話 戦場からの手紙

内戦中の戦地から届いた、代筆の要請。

死ぬ間際の兵士が残した、両親と、最愛の幼馴染への手紙。

 

戦地だからこそ、届けたい想いがある

その想いを無事届けたヴァイオレットに、兵士の母親が贈った言葉は、

 

「息子を帰してくれて、ありがとう」

 

ヴァイオレットの手紙に、どれだけの重みがあって、どれだけかけがえのないものか、この一言に集約されている。

もう帰ってこない、2度と会えない人でも、手紙の中にその存在を感じられるならば、その言葉の温もりが心の支えになる。

 

「ありがとう」に対して、ヴァイオレットが返した言葉は、

 

「ごめんなさい」


目の前で命を落とす兵士の姿、

その最期の言葉を目にして泣き崩れる両親と幼馴染の姿を、

少佐と自分に重ね合わせたのだろうか。

 

彼女はこう思った、 

 

「もう、誰も死なせたくない」

 

 

第12話・13話 ヴァイオレットから少佐への手紙

和平交渉が行われる場所へと向かう南北縦断列車。

列車を襲撃し、和平交渉を失敗に終わらせようとする反対派。

少佐の兄、ディートフリート大佐とともに列車に乗り合わせたヴァイオレットは、戦争を終わらせるために、戦う。


「何もかも無くしたその果てに、なぜかそこに立っていた」

 

どうして、大佐のこのセリフが印象深いのだろうか。

 

ヴァイオレットが、銃を向けられて尚、敵の兵士と対峙するのは、命令に従って戦い、死ぬためではない。

生きるために、誰も殺さないために、立っていたのだ。

 

そして、それは彼女のことを道具としか思っていない大佐には理解できないことであった。

だからこそ、「なぜか」なのである。

 

感情が入り込む余地のない『命令』というものから解放され、

過去を乗り越え生きようとする彼女の決意が、

そこに至る経緯を知らぬ大佐を通して伝わってきたのが、印象的だったのだ。

 

 

事件が終わり、「生きろ」と命令した大佐に、ヴァイオレットはこう告げる、

 

「もう、命令は いりません」

 

 

そして、ヴァイオレットは過去を回想する。


少佐が声を荒げて彼女に言う。


「君には感情がある。私と同じ心があるだろう」


と。


「わからない」


と答えるヴァイオレット。

 

 

果たして、彼女は「わかった」のだろうか。
少佐の、「愛してる」が。

 

ヴァイオレットが初めて自分の想いを記した手紙。


これについては、この場で触れる様な野暮なことはしたくない。
ぜひ、アニメ本編をご覧いただきたい

 

 

あとがき

もう十分言いたいことは言ったので、一言だけ。

ヴァイオレット・エヴァーガーデンに出会えて良かった。

この作品を世に出してくださった皆様に、最大限の敬意と、感謝を。

 

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