京都×漫画

京都検定所持者の筆者が、漫画と絡めて、京都旅行がより楽しくなる、明日誰かに話したくなる情報をお届けします!◆一覧からご覧いただくのがオススメ◆

MENU

【熊谷直実と平敦盛の一騎打ち】金戒光明寺(くろ谷)×呪術廻戦

金戒光明寺基本情報

今回ご紹介するのは、金戒光明寺

「こんかいこうみょうじ」と読みます。

平安神宮を少し北に上ったところにあります。

紅葉が綺麗だったり、少し高地にあることから夕焼けが綺麗なことでも有名です。

初夏からは紫陽花や蓮の花も楽しむことができます。

f:id:ARSHAVIN:20210628101832j:image
f:id:ARSHAVIN:20210628101836j:image
f:id:ARSHAVIN:20210628101844j:image
f:id:ARSHAVIN:20210628101839j:image
f:id:ARSHAVIN:20210628101827j:image

また、このお寺は新選組発祥の地としても有名です。

幕末、京都守護(当時の警察組織のトップ)の役職に就いた会津藩主・松平容保が、この場所に本陣を置いたのです。

 

このお寺は通称『くろ谷(だに)』と呼ばれ、HPにも明記されています。

これは、このお寺を開いた浄土宗の法然上人が、比叡山の「黒谷」というところで修行していたからだとされています。

よろいかけ松と平家物語

さて、この金戒光明寺には、『よろいかけ松』という特別な名を与えられた松が存在します。

この松には、あの『平家物語』の有名な一場面が関係しているのです。

f:id:ARSHAVIN:20210628101925j:image
f:id:ARSHAVIN:20210628101929j:image

その場面とは、一ノ谷の戦い

源頼朝に仕えた熊谷直実と平敦盛の一騎打ちが有名な場面です。

 

熊谷直実は、平敦盛に一騎打ちを挑みます。

若い敦盛を圧倒する直実。

敦盛の首を押さえ、後は首を刎ねるだけという瞬間、直実が目撃したのは自分の息子と同じ位の年齢の若者で、なおかつ整った顔立ちの美少年。

直実は、刀を突き立てることを躊躇い、

「名を聞かせてください。助けて差し上げます。」

と申し出ます。

*立場的に、一介の武士である直実でも、目の前の美少年が平家の高貴な存在であったと理解したと思われます。

それに対して、敦盛は、

「お前は誰だ」

と聞き返します。

それに対する直実の返答が、

「取り立てて大した者ではないが、武蔵の国の熊谷次郎直実でございます。」

それに対して、敦盛が返した言葉が、

「ならば、お前には名乗らない。だが、お前にとって良い敵であることに違いない。」

「私が名乗るまでもなく、首を誰かに見せれば、私のことを知っているだろうから。」

この答えを聞いた直実はいたく感銘を受けます。

そして、ますます命を奪うことに躊躇するのですが...

そこに迫りくる源氏の援軍。

自分が殺さなくても、他の人が敦盛を殺すのは明白。

ならば、

「同じ事ならばこの直実が手をかけ申して、死後のご供養を約束致します。」

と言って敦盛の命を奪うのです。

 

ここまでが平家物語の名場面。

そして、金戒光明寺に関係があるのがこの後日談です。

 

敦盛を殺した罪の意識から、直実は出家を決意します。

出家を決意したもののどうしてよいか分からない直実は、法然上人に出会います。

法然上人に、「ただ祈りなさい」と言葉を受けた直実は、手足の一本は最低でも切り落とす覚悟でいたらしく、感激のあまり涙したと言います。

直実がこうして出家した場所がこの金戒光明寺で、

そのときに自分が来ていた鎧をかけたとされるのが、このよろいかけ松なのです。

 

この松は800年の歴史の中で代替わりしており、現在の松は2014年から3代目になっています。

「共犯ね 私達」

f:id:ARSHAVIN:20210628102016j:image

「仕方なく命を奪った」、そんなエピソードを聞いて思い浮かんだのが、虎杖が壊相の命を奪った場面

 

黒閃を決めた虎杖と釘崎の前に敗れた血塗。

虎杖が壊相に止めを刺す瞬間、壊相は弟のことを想い涙した。

そして、同時に釘崎は血塗が消えないことに気付く。

そう、彼らは呪霊ではなく、人間だったのだ。

しかし、一般人を人質にとり、逃げ延びようとする壊相に仕方なく止めを刺した虎杖。

「祓った」のではなく、「殺した」。

 

その後に、個人的に呪術廻戦でベストの名場面が訪れます。

「人を殺した」ことに心を痛める虎杖と、釘崎の2人での会話の場面

釘崎が、虎杖にかけた言葉が、

「じゃあ 共犯ね 私達」

 

虎杖にとって「命」がどういう意味を持つのか、「祓う」と「殺す」の違いがどれだけ重みを持つのか、理解しているからこその言葉。「大丈夫、仕方なかったんだよ」って虎杖の行為を正当化してあげる慰め方をしていないところが素晴らしい。どんな理屈をつけても命を奪ったことに変わりなく、それを正当化することができないなら、そして、同じ行為をこれからもせざるを得ないのなら、「一緒に罪を背負う」。本当の意味で、寄り添うとはこういうことなんだろうなと思いました。あと、忘れてはならないのが、この場面における壊相のカット。奇抜な髪型やらは置いといて、「人が死んでいる」ようにしか見えないのです。虎杖と釘崎が「祓った」のではなく「殺した」のだと読者に強く印象付ける、この画力とコマ割り。見事としか言いようがありません。

まとめ

直実が法然上人の言葉に救われたくらい、虎杖も釘崎の言葉に救われただろうなあ。

★オススメ観光地★

kyotomanga.info